ネット時代の勝手連と公選法

このブログでは、どの候補を支援するかに関わりなくすべての勝手連を支援するために、勝手連にとって有用な公選法の情報を提供していきます。 (引用・転載フリー。ただし商業利用は禁止です。)

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番外編:「きっこのブログ」事件その後とYouTube

 番外編がつづいて恐縮ですが、今日は「きっこの日記」事件の続報とYouTubeに関する読売新聞の記事をとりあげようと思います。

 まず「きっこの日記」事件その後。

 きっこさんがお詫びの文章を掲載しています。これを読むと私の推理はほぼあたっていたようです(^_^)

 で、このきっこさんが掲載した文章を「現役雑誌記者」が、告発・訴訟に堪えられるように再編集・再構成したものがこちら。「現役雑誌記者」さんもチョンボしていた場合(そんなことはないと思いますが(笑)に備えてキャッシュがここ。なお、繰り返しになりますが、これは公選法について理解するための素材としてリンクしておくものです。都知事選について影響を受けたくない方は読まないようにしてください。絶対に読んではいけません(笑)

 この記事には、実際に自分がやるかどうかは別にして、公選法や名誉毀損にひっかからないためのギリギリの表現方法、引用先の提示、相手にあたっておく、責任をリンク先に転嫁するなどの高等テクニックが満載。知的に面白いです。(公知の事実や自分の考え・出来事を扱う日記・評論系のブログではここまでやる必要はありません。ご安心を。)

 次に読売新聞の動画投稿サイトの記事。こちらは時間が経って消えちゃうといやなので最初からキャッシュです。

 実は今日取り上げたかったメインのテーマはこちら。
 本ブログが主張してきたことが「当たり」だった証拠になるからです。

 どういう記事かと言いますと、政見放送が動画投稿されているんだけど、公選法的にそれってどうなの?というものです。引用しますと、『都選管は「候補者の映像がいつでも見られる状態になっているのは好ましくない」としているが、悩ましいのは投稿者の特定が難しく、目的がはっきりしない点。候補者本人や支持者が選挙運動目的で投稿したことが確認できなければ、明確な違反とは言いがたいといい、都選管は「警告などの対象になるかどうかは、最終的には警察の判断になる」と歯切れが悪い。
 あるサイト運営会社の担当者は「利用者から投稿された映像を共有するサービスなので、はっきり違法だという指摘がなければ、当社の一方的な判断で削除するのは難しい」と話しており、事実上、野放し状態になっている。』

 やはり、本ブログが主張してきたように、現在の総務省、選管の解釈に沿っても、目的が選挙運動(投票呼びかけなど投票を増やして当選させるため)でなければ、候補の名前も動画もネットに記載・アップすることは全く合法なのです。その証拠に、上記のコメントでは、アップした人の身元がわからないことが問題なのではなく、目的の立証が難しいことが本質的問題とされています。

 しかも、都選管のコメントはまず「警告」から入ることが前提になっています。都選管の言うことで警察は同じように考えるかどうかわからないという留保は必要ですが、しかし内容的に次のように考えられます。メールアドレスなど連絡先があれば、まず警告しようと思えばできるので、それもせずに事後にいきなり立件するのは法の下の平等に反し非常に難しいはずです。「ネットにある、候補者や推薦人、反対人の名前の書いてあるサイト・ブログで、選挙期間中に更新されたもの」すべてを起訴するのでない限り。

 もちろん、選挙運動目的と立証できるのであれば話はちがってきます。投票呼びかけの文言と一緒に、あるいは、選挙運動目的とはっきり掲げたサイト・ブログに、候補者の名前を記載したり、動画をアップしてリンクしたりする場合はリスク度はあがります。
 しかしながら、こうした行為については、官憲の側も、もし違反事件として起訴するならリスクをとらなくてはなりません。今の「ネットも文書図画」という総務省の解釈が「表現の自由」に対する事前規制をめぐる憲法裁判で裁判所によって肯定されるかどうかというリスクです。規制目的が「お金のかからない選挙」ということであれば、目的と規制手段との間の合理的関連性について疑問がありますから、かなりの冒険です。いわばこの問題は「リスクとリスクのにらみ合い」の構造です。
 そこを理解した上であれば、どうするかは皆さんの自己判断に委ねられるべきことでしょう。

 今回はちょっと自慢ばかりのエントリでした。すみません。
 

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番外編:「きっこのブログ」事件を推理する

 多くの読者のいる「きっこのブログ」が、いま展開中の都知事選の候補Aさんを批判し、Bさんを大好きと述べた記事を掲載し、すぐに削除したことは多くの人が知っていると思います。

 この削除は公選法との関係でどのように解釈されるでしょうか?

 検討資料として使えるキャッシュは←ここにあります。

 断っておきますが、これは特定の候補を批判したり、支持したりする意図ではなく、公選法を解釈する上での実例としてリンクを張っておくものです。都知事選について影響を受けたくない方は読まないでください。

 さて、選挙運動目的で開設されたわけではない日記・評論系のブログであるきっこさんのブログで、「Bさん大好き」と書いたところで、投票の呼びかけをしたわけではないから公選法上の問題はありません。
 また、候補者への批判も問題ありません。
 これらは、特定の候補を当選させるためのものでなければ大丈夫なのです。
 言論・表現の自由によって基本的には保護されます。

 では、なぜきっこさんが当該記事を削除したかというと、私は公選法235条の「虚偽事項公表罪」での告発を恐れたからではないか、と推測しています。批判対象となったA候補について裏がとれていない、あるいは、ネタ元を明かせない情報が混ざっていたのではないでしょうか。

 虚偽事項公表罪の場合、虚偽であるか真実であるかどうか(あるいは、真実であると信じるに足る相当の理由があったかどうか)の立証責任が検察にあるのか被疑者にあるのかは私は知らないのですが、とにかく、民事の名誉毀損裁判と異なり、公選法は刑事事件として国家が強権的に捜査に入ってこられます。

 きっこさんは次のように考えたのでしょう。今回のように一般に公知の事実ではなく、アングラ的な情報を公表した場合には、虚偽でなくとも、真実である根拠(あるいは真実であると信じるに足る相当の理由)をブログ上で示すことができないと、虚偽の疑いがあるという告発をされて警察が介入してくる可能性がある、と。もしかすると、それを臭わせる動きが実際にあったのかもしれません。

 皆さんご存じのように、きっこさんは自分の正体をつかませず、他のメディアが載せていない地下情報のようなものを暴露することを身上としてきました。警察が介入してくると、せっかく隠してきた身元がばれてしまう危険性があります。通常の期間であれば問題なかったのかもしれませんが、公選法というトクベツな法が支配する選挙期間中だと、分が悪かったのかもしれません。

 身元バレの問題ですから、これは、公選法で最終的に有罪になるかどうかよりも以前の段階の話です。

 だとすると、今回の件は、そういう「きっこのブログ」ならでは展開であり、公知の事実や自分の出来事・考えをつづる一般の日記・評論系のブログの場合は、虚偽さえ書かなければ大丈夫という話となります。

 また一つ、都市伝説がひとり歩きしてしまいませんように。

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コートー戦術

 これまで、もっぱら「文書図画」に焦点をあててきました。ネットが文書図画とみなされているから当然なのですが、今回は、文書図画でないものに目を向けたいと思います。

  選挙期間にはいると、選挙運動が解禁になります。選挙運動とは、突き詰めると「特定候補への投票の依頼」のことでした。しかし、例外的に文書図画については、文書図画規制のために選挙運動=投票依頼がやりにくいのでした。

 これに対して、文書図画を用いない手段はかなり自由です。勝手連の場合は特にそうです。

  今回は、大きくわけて街頭演説以外の口頭による活動と、街頭演説とに分けて論じます。

 ◆口頭による活動

 口頭による働きかけは基本的に自由です。候補者の名前をモロ出しして、公然と投票の依頼ができます。

 ですから勝手連は、候補者・確認団体の電話かけを手伝う方法のほか、自分の自宅をベースに電話をかけ、また、対面ではたらきかけることができます。

 この場合、例外的に気をつけなくてはならないのは友人知人の家を訪問する場合です。連続してはしごすると「戸別訪問」とされてしまう危険性がありますので気をつけましょう。

  この例外さえ気をつければ、口頭による投票の依頼は選挙期間中、完全に解禁されています。

 戸別訪問についても、これと区別すべきは署名運動などの訪問です。選挙と関係のない、さまざまな政治課題、社会問題についての署名を集める政治活動なら、選挙期間中でもまったく自由です。

◆街頭演説

 口頭による活動のうち、例外的に規制を受けるのは演説会です。しかし、この規制とても勝手連にはあまり関係がありません。

  勝手連ではなく候補者と政治団体については、個人演説会や政談演説会、街頭演説について場所や回数などの規制があります。たとえば、候補者は選管から渡される「標旗」のそばでないと街頭演説できませんし、政治団体は確認団体にのみ認められる選挙カーのそばでないと政談街頭演説ができません。(逆に言うとこれらのそばならできる。) また、個人演説会や政談演説会は回数の制限を受けます。

 これに対して候補者でも政治団体でもない普通の勝手連になると、選挙目的ではない別の目的で街頭演説をする分にはこうした規制が一切ありません。場所も回数もやり放題です。投票の依頼、呼びかけさえしなければ、候補者の名前も言い放題です。

  ただし、名前の入っていないチラシの配布のところで触れたように、別種の規制として「連呼行為規制」がありますから、選挙カーで候補者の名前を連呼するようなああいうスタイルは避けましょう。それさえ気をつければ勝手連が非・選挙運動目的で街頭演説することは完全に自由なのです。

◆まとめ
口頭での投票依頼は自由!   
○ 電話   
○ 対面 (ただし、戸別訪問は×)

街頭演説   
○ 選挙目的でない勝手連の街頭演説   
△ 選挙目的の演説 (候補者の標旗のそばは可)   
× 政治団体の演説 (選挙カーのそばは可)

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WEBのまとめ表


 文書図画の話題からはなれる前に、WEBについてのまとめを掲載しておきたいと思います。
 なにか表の配置がうまくいかず、えらく下にあるのですが、スクロールしてください。(どなたか場所を動かす方法を教えてください(^。^;)









































開設目的→ 選挙運動 日記・評論 落選運動
投票の呼びかけ × × ×
候補の名前入りの新しい記事 ×?
名前抜きの新しい記事 やりすぎ
更新しない やりすぎ やりすぎ
過去の記事から名前を削除 やりすぎ やりすぎ やりすぎ
丸ごと削除閉鎖 やりすぎ やりすぎ やりすぎ


 ちょっと解説しておきますと、開設目的としては「応援」までなら選挙運動にはギリギリならないと解されます。選挙運動とは、投票を依頼するなど当選のために必要かつ有利な行為のことで、応援するだけならギリギリ言論の自由の範囲でしょう。応援の考え、気持ちとして自分の日記に書いてもおかしくない表現の範囲でおさえるのが得策だと思います。

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OKな紙


◆OKな紙の大別


 これまで述べてきたようにインターネットを文書図画とみなして規制しようとすることからいろいろな無理が生じるわけですが、では、本来の文書図画と言える紙の世界では規制と自由とはどのようになっているでしょうか。


 紙の世界では、わざわざ紙を印刷してばらまいたり道ばたに貼り付けたりすること自体がネットの書き込みに比べて相対的に非日常的な行為であり、日記や評論ではなくて(笑)宣伝目的として推定されやすい特性があります。


  もちろん、宣伝にも大きくわけて、選挙運動目的の宣伝と、それ以外の宣伝(政治上の主義・施策の宣伝や、イベントの宣伝など)とがあるでしょう。これまでの慣例ではこの二つの見分け方の基準は、事実上、候補者の名前が出ているか出ていないかにある、と言っていいようです。


  たとえば、選挙期間中、確認団体は選挙運動目的のチラシを出すことができず、政治活動(政策の宣伝)のチラシしか出せないという規制のもとにありますが、実際には、候補者たちの実名の代わりに「元××」とか「現○○」といった役職名などを用いて、対立候補の政策をこきおろし、自陣営の候補の政策を擁護するチラシを出してもおとがめなしです。市民感覚から言うと、選挙期間中に候補の確認団体がこうしたチラシを出したら、本音ではそれは政治活動目的というより選挙目的ではないか、と感じる人がいてもおかしくはないと思いますが、選挙実務の世界では、「名前が出ていない」という1点で、このチラシは選挙運動のチラシではなく政策宣伝のチラシということになるようです。たしかに、候補を当選させることも政策を実現させるという大目的のための手段だと言えなくもありませんが……。


  というわけで、選挙期間中の紙類は、候補の名前が出ているものと、出ていないものとに大別されます。


 
◆候補の名前が出てくる紙類


 候補の名前が出てくる紙類でOKなものは種類が非常に限られます。選管から規定の枚数の範囲で認められた「選挙はがき」と「法定チラシ」(いわゆる「マニフェスト」を含む)です。これらは配布場所が公選法及び施行令(第109条の6)によって規制されていて、配布できるのは候補者の事務所・個人演説会場・街頭演説場所だけです。ただし、そうは言っても、受け取った人が知人に分け与えることまで候補者側がコントロールすることはできないでしょう。


 この規制にも例外があって、不特定または多数を対象に頒布したり掲示したりするのでなければ、つまり、ある団体の内部でひっそりと内部事務連絡や討議資料を共有する分には、候補者の名前を出しても直ちに違法とはなりません。たとえば、選対や勝手連の内部で、紙(この場合、電子メールも同じ)で「内部事務連絡」や「討議資料」を共有することは、不特定または多数を対象とした頒布にはなりません。この場合は、念のため「内部事務連絡」や「内部討議資料」という語句をつけておく、というのが昔からの知恵のようです。もちろん、この場合も投票依頼の語句が入っていたら直ちに違法となります。まあ、そもそも内部事務連絡や討議に投票依頼の語句が入るわけもないのですが……。


 また、もう一つの例外として、知り合いに別の用事の手紙を出すときに、簡単に支援要請を添え書きする程度は大丈夫のようです。


◆候補者の名前の入っていない紙


 次に、候補者の名前の入っていない紙。これには大別して、選挙期間中、なべて「政治活動を行う団体」が活動を規制される中で、例外的に一定の範囲で政策宣伝のチラシを出すことを認められている「確認団体」が出すものと、そもそも「政治活動を行う団体」ではないためにこうした規制から最初から自由な勝手連・個人が出す紙との二つがあります。勝手連が出すチラシとしては、イベントの案内もあるでしょうし、選挙期間中に焦点となる政策についてのチラシもあるでしょう。


 これらは、候補の名前が入っているチラシと違い、配布場所が制限されていません。どんなところでも配布することができます。 


 やった!どこでも配れる!と喜んだのも束の間、この確認団体や勝手連の「名前抜きチラシ」を配布するときに困るのは、「どうやって誰のことかわかってもらうか?」ということです。なにせ、名前が入っていないのですから。


 ポストに放り込む(ポスティング)場合には、文面で勝負するしかありません。この場合には、候補者の属性のうち一般の人にも広く知られているであろう属性を利用するしかありません。


 これに対して、対面で渡す場合には、口頭で候補者の名前を伝えることには何の問題もありません。ただし、街頭で配布する場合は、街宣車などを使って候補者の名前を連呼すると、連呼行為規制という別の規制にひっかかりますので注意が必要です。一部に、大きな声であろうが小さな声であろうが、連呼であろうがなかろうが、候補者の名前を教えること自体が禁止されているという都市伝説がありますが、これは根拠のない間違いです。おそらく、「確認団体の選挙カーでは連呼はできるが候補の名前を言えない」という制約と、選挙カー・演説場所以外では「連呼自体ができない」という規制とがミックスされて「確認団体のチラシまきでは名前を言えない」へと変転してしまったのでしょう。


 口頭の他にも、のぼりや横断幕を使うということを考える人もいるでしょう。しかし、相手に渡すわけではないとは言え、これは目で見えるため厳密に考えると文書図画規制にひっかかり違法ですので、お薦めできません。選挙の経験者の話を聞くとすぐに逮捕ということはなく、まず注意が来るようですが、少なくとも注意が来たら引っ込めるようにしないと、次にまっているのは逮捕ですので気をつけましょう。



◆まとめ




候補者の名前が出ていないもの


   ○ 確認団体のちらし・ステッカー


   ○ 勝手連のちらし


      ※ただし「連呼行為」は演説会場・選挙カーのみ。



l名前が出ているものでも


   ○ 選挙はがき


   ○ マニフェストなど候補者のチラシ・パンフ


   ※ただし、配付場所は事務所・演説会場・標旗の近く


   ○ 友人への他の用件の手紙に依頼を添え書く。








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